なぜ手間をかけるのか?10年以上の職人が語る「サンドブラスト彫刻」の地味だけどすごい世界

なぜ手間をかけるのか?10年以上の職人が語る「サンドブラスト彫刻」の地味だけどすごい世界

AB型店主 キョウガキネン日の山本です。皆様はAB型ですか? このブログは埼玉県にある名入れギフト専門店「キョウガキネン日」の店主である私(典型的なAB型)が、ギフト選びに役立つあれこれを裏話も交えながらお届けしていく場所です。

プリントやレーザー彫刻と何が違う?「サンドブラスト」という選択

名入れギフトと一口に言っても、実は大きく分けて3つの手法があります。

  1. プリント(インク印刷): 表面に色をのせる方法。安価ですが、洗っていくうちに剥がれるリスクがあります。

  2. レーザー彫刻: 熱で表面を焼く(傷つける)方法。スピーディーですが、深みが出にくく白っぽく浅い仕上がりになりがちです。

  3. サンドブラスト彫刻: 砂(研磨剤)を吹き付けて「ガラスそのものを深く削り取る」方法。

キョウガキネン日が採用しているのは、3つ目の「サンドブラスト彫刻」です。

プリントのように剥がれることもなく、レーザーのように浅く焦げたような跡になることもありません。ガラスの表面をしっかりと削り落とすため、光を当てた時の立体感、手に触れた時の重厚な手触り、そして「一生消えない」という永久的な美しさが生まれます。

ただし……正直に言います。めちゃくちゃ手間と時間がかかります(笑)。

露光・水現象・彫刻。妥協を許さない手作業の裏側

「ボタンをポチッと押したら機械が勝手に彫ってくれるんじゃないの?」

よくそう聞かれるのですが、実際は真逆です。職人が一つひとつの工程に全神経を集中させて作っています。

① 露光(ろこう)

まずは彫刻用のフィルムづくりから始まります。特殊な紙に強い光を当てて型を作っていくのですが、この「光を当てる時間」が非常にシビア。その日の気温や湿度によって1秒単位で微調整する必要があります。ここは長年の肌感覚がすべてです。

② 水現象(すいげんしょう)

光を当てたフィルムを水で洗出し、型を浮かび上がらせる工程です。水温を計測しながら、フィルムが破れないように絶妙な力加減でブラシを当てていきます。少しでも力を間違えると型が潰れてしまうため、息を呑むような繊細な作業です。

③ 彫刻(サンドブラスト)

できあがった型をグラスに隙間なく貼り付け、コンプレッサーで砂を強力に吹き付けて削っていきます。砂の勢い、角度、ガラスとの距離……。ほんの少しのブレが彫りの深さに影響するため、10年以上やっていても最も緊張する瞬間です。

10年の経験と技術があるからこそ、大切なギフトを任せてもらえる

私は「芙蓉商事」でのサンドブラスト講習を修了し、2015年から10年以上にわたって名入れギフトの製作に携わってきました。

これまで何千、何万というガラスと向き合ってきましたが、AB型ならではのこだわり症も手伝ってか(笑)、今でも一つとして妥協した製品を世に出したことはありません。

効率だけを追い求めるなら、レーザーやプリントの方が圧倒的に楽です。それでも私たちがサンドブラストにこだわり続けるのは、手渡された瞬間の「うわっ、すごい……!」という感動と、手に取った時のズッシリとした質感は、この手法でしか作れないと知っているからです。

大切な人を想って選ぶギフトだからこそ、私たちは今日も砂を吹き付け、手作業で磨き上げています。

まとめ:世界にひとつの特別な名入れギフトをお届けします

「届いた商品を見て、彫りの深さに感動しました」 お客様からそう言っていただけるのが、私たちの何よりの喜びです。

特別な日のプレゼントや、お世話になった方への感謝を込めた贈り物をお探しの際は、ぜひ職人のこだわりが詰まった当店のラインナップをご覧になってみてください。

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